鋼橋の点群データから解析モデルを半自動生成
既設鋼橋の耐荷性能解析を行うための解析モデル(FEモデル)は従来図面や台帳から手動生成されているが,古い橋梁は図面が残されていなかったり,図面と現況に乖離があったりする.
そこで,対象物の形状を短時間かつ広範囲で計測できる点群データに着目し,鋼トラス橋や鋼製橋脚,腐食が含まれたブレース材を対象にFEモデルを半自動生成する手法を開発している.
形状を作成するのみならず,載荷実験の再現解析を通して耐荷性能評価の妥当性の検証も行っている.
関連資料
画像処理・深層学習を併用した効率的な耐荷性能評価手法の提案
点群データは離散的かつ密度が異なる点の集合で,ノイズや欠損が生じやすいためピクセルが規則的に並んだ画像と比べると処理が難解な欠点がある.
その欠点を補うため,以下の技術と併用した耐荷性能評価手法の提案を進めている.
画像処理
写真測量で用いる写真から腐食領域を検出し,その3次元位置をFEモデルに投影することで腐食領域のみ局所的に詳細モデル化を図る.
深層学習
橋軸方向にスライスして得た断面を学習データにしたセグメンテーションで,入力点数の削減と学習データの拡充を図る.
点群データ・画像処理を活用した鋼構造の耐荷性能実験の深度化
従来の鋼構造供試体を用いた実験での変形形状評価は,手で触ったり定規を当てたりと定性的であったり,点かつ線の範囲での計測に留まっていた.
点群データを活用することで局所的な曲げ変形を定量的かつ面的に評価したり,画像と点群データ,センサ計測結果を併用することで実験時の構造物の挙動に関する新たな考察を深めたりする研究を進めている.
